車検を依頼する際に、指定工場と認証工場の2種類があります。依頼する際にも、この二つの違いを把握しておくことで、整備・点検・検査方法の違いや価格の違いを知ることが出来ます。よりよい車検を依頼するために押さえておきたいポイントをお伝えします。
指定工場とは
指定工場であるためには、地方運輸局長が指定自動車整備事業の指定を出すために、厳しい基準をクリアする必要性があります。
検査ラインを設置するためには、自動車を検査するためのスペースや設備が必要となり、国家資格取得者が専属で常駐していなければなりません。
そのため、設備投資がしっかりしていて、技能が高い整備士がいることが特徴です。
そして、基準に満たない車を合格にした場合には、営業停止(車検業務の停止)処分にもなり得るため、指定工場も車検場に劣らず検査基準が厳格に行われます。一般の指定工場の価格帯はディーラーの指定工場より高くありませんが、広範囲な車の整備技術や安心感を得ることも出来ます。
また、時間がない方も、短時間車検を実施している一般の指定工場に依頼すれば、検査ラインが整っているため、数十分から1時間程度で車検を済ませることができます。時間効率を優先する方は一般指定工場の短時間車検を選ぶと良いでしょう。必要な書類関係も陸運局に提出してくれるため、煩わしい手続きも必要ありません。
認証工場とは
自動車の原動機・動力伝達装置・走行装置・操縦装置・制動装置・緩衝装置・連結装置を分解・修理する設備を有する工場に認証資格が与えられ認証工場となります。認証工場だから指定工場より技術的に劣るということはありません。簡単に言えば、設備や人員の規模の違いです。老舗の認証工場には熟練したベテランの整備士がいることも多く、その意味では安心です。もちろん国が定める保安基準を満たすことができれば、修理・交換なども必要がなく車検を通すことも可能です。工場規模が小さい分、修理などは意外と安く請け負ってくれる場合もあります。
ただし整備後は、整備士が自動車検査登録事務所等(車検場)にあなたの車を持ち込んで検査を受けることになります。注意したいのが、陸運局は土日が休みです。土日を跨ぐ場合は時間がかかるので、指定工場より車検に時間がかかることが多いです。。
まとめ
このように、指定工場と認証工場の両方とも、国から自動車を整備することが認められた工場であり、車を点検・整備をする資格があります。違いは、検査自体をその工場内で完結するか、国の検査場にクルマを持ち込み検査するかの違いとなります。そして、車検を工場選びにあたり利用者が考慮する主な点は、車を預ける時間や費用面でしょう。